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陸奥宗光の功績を次世代に 桜植樹構想も
和歌山市出身の元外務大臣・陸奥宗光を顕彰する子ども向け学習会と陸奥の銅像見学会が24日、同市吹上の県立博物館などで開かれ、市民ら25人が参加し、日本と和歌山の発展に尽力した陸奥に思いをはせた。主催した「陸奥宗光外務大臣」の功績を教育に活かす実行委員会は、同市岡山丁の岡公園に建つ陸奥の銅像前に、外務省から接ぎ木した桜を来年度にも植樹する構想を発表した。
学習会の開催日には、陸奥が明治30年(1897)8月24日に病死してから満119年を迎えた日が選ばれ、講師は、同市立小学校元校長で、現在は岩出市教育委員会指導主事を務める福田光男さん(63)が務めた。
福田さんは、陸奥が生まれ故郷の和歌山への貢献として、軍服関係や靴用の皮革の工場を造った他、電気やガスの整備計画も考えていたことを紹介。「その活躍は、明治政府や米国、欧州からも注目され、西郷隆盛には『最も総理大臣にしたい人だ』と言わしめた」と話し、内外から高く評価されていたことを参加者に伝えた。
この他、明治政府の大きな課題であった欧米諸国との不平等条約の改正につながる日英通商航海条約を結んだことなど、陸奥の業績の数々を紹介した福田さんは「陸奥は、和歌山の誇りであり、日本の誇りである」と強調した。
参加した西和佐小6年の澤口裕世君(11)は「日本を守ってくれた人が、和歌山に生まれたことをうれしく思います」と話していた。
桜の接ぎ木構想については現在、同実行委が外務省や市などに働き掛けている。岡公園と同じく陸奥を顕彰する銅像が建つ外務省の桜の中から、陽光桜を植樹する方向で進めているという。
同実行委の臼井康浩事務局長(51)は「外務省と和歌山の銅像の桜が同じタイミングで咲けば、二つの場所のつながりがより深まるので、実現に向けて活動していきたい」と力を込めた。
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